臨床推論の源流: 徒手療法家のためのヒポクラテス的基盤
「医師が予後を修めることは、私にはこの上なく優れたことと思われる。」——ヒポクラテス『予後論』
二千四百年前、コス派の一人の医師が、病者を注意深く観察するための小さな手引きを書きました。顔、姿勢、呼吸、汗、眠りをどう読み、そこから病の経過をどう予見するか。『予後論』は臨床観察についての現存最古の体系的な手引きであり、今なお最も役に立つ一冊です。
本書は、フランシス・アダムズの古典的英訳に基づく『予後論』の全訳を節ごとに示し、カイロプラクター、オステオパス、理学療法士、柔道整復師、鍼灸師をはじめとする徒手療法家のための解説を付したものです。古代の徴候の一つひとつを現代の臨床的意味と結びつけ、初診を担う臨床家が必ず答えなければならない問い——この患者に施術してよいのか、それとも紹介が必要なのか——に向き合います。
【本書の内容】
・『予後論』全訳と、25章にわたる節ごとの解説
・レッドフラッグ、内臓からの関連痛、重篤な病態のスクリーニング
・自然経過、予後、患者とのコミュニケーション
・症例提示、170問の復習問題、自己評価試験
・記録用紙、紹介状の書式、早見表
徒手療法を学ぶ学生、臨床の現場に立つ施術者、そして臨床推論の原点に関心をもつすべての方に。
著者について
山端二郎(BCSc., DOMP)は、パームス・スクール・オブ・カイロプラクティック(大阪)の創設者で、教育ディレクターを務めています。カイロプラクティックと徒手医学の教育に約25年にわたり携わり、国内外でセミナーを行っています。